区有財産って何?(認可地縁団体という法人格を有する集落)

歴史が古い旧来の区や自治会の中には、土地や建物などの資産を保有しているところがあります。過去には、それらの区有の資産(区有財産)は区長や自治会長の個人名でしか登記が出来なかった時代が長く続きました。ところが、区長や自治会長は毎年交代するのが一般的なのですが、毎年登記変更をするのはお金もかかるし面倒だというので、放置されているケースも多々ありました。
そんな放置状態が二十年以上も続くと、登記されていた個人が亡くなってしまうこともあり、気がついたら、その資産は登記されていた個人の所有物か、それとも区有財産(自治会財産)かが分からなくなって、亡くなった人の子供やお孫さんと区や自治会関係者間でトラブルが生じるケースが生じかねないということで対応が必要になりました。
そこで、区や自治会名でも不動産の登記ができるようになったのが、「認可地縁団体」という制度です。この認可地縁団体として認められるということは、区や自治会自体が法人格を有するということになって、区・自治会名で登記が可能となり、将来のトラブルが防げるというメリットがあります。
認可地縁団体になるには、区(自治会)としてキチンとした規約を作成し、行政に届け出て、それが認められる必要がありますが、高島市でも多くの認可地縁団体が生まれています。
ちなみに、認可地縁団体となると区(自治会)に入会を希望する人には入会を拒むことは出来ません。 また、区民(自治会員)は生まれたばかりの赤ちゃんから寝たきりのお年寄りまで等しく一票の議決権を持つことになります。しかし赤ちゃんが区民総会で一票の権利を行使できるかというと疑問があり、実際には各世帯の代表者が全世帯員の議決権を持って投票するというような便宜的な方法が取られているケースが一般的です。