移住者は地元民から興味を持たれている

私は、約35年前に女房と二人の息子を連れて生まれ故郷の高島市にUターンしました。女房は関東の生まれで言葉のなまりは地元の高島市の人たちとは全く異なります。子どもたちも同じでした。
Uターンで、私自身は自分の生家に帰ってきたので、周囲の人々からは珍しそうに見られることはありませんでしたが、極端に言えば女房や子どもたちは別世界から来たエイリアンのように見られたのかも知れません。
面と向かっては言われなかったようですが、そんなわけで女房や子どもたちの行動は周囲から監視(?)されていたようです。
ある時、二人の子供の内 どちらかが入院したらしいという噂が集落内でパッと広がったことがあります。女房も子どもたちもいたって元気に暮らしているのにです。
よくよく聞いてみると、女房が広々とした田舎の風景が気に入って、毎日夕方に散歩をしていたのです。そして、帰り道ルートの途中に市民病院があったことから、子供が入院したので毎日病院に見舞いに行っているらしいと誰かが勘違いした話が広がったようでした。
この様に、まだ集落になじんでいなくて、人々とあまり親しくなっていない様な状況下では、お互いに声を掛け合うのが難しかったのでしょうが、だからといって無視されているわけではなく、非常に興味を持って見られていたということでした。そして、運悪く勘違いの噂話は集落内に駆け巡ったという話でした。
都会では、隣のドアの住民にも興味を示さないことがあるようですが、田舎では状況が全く違うと考えたほうがベターです。